小角X線散乱測定装置(SAXS)
Small Angle X-ray Scattering System
用 途
ナノ粒子の粒子径・粒子径分布、ナノスケールでの周期構造・配向性の評価
原 理
X線を試料に照射すると試料内部の構造によって、X線が様々な方向に様々な強度で散乱する。散乱X線のうち、散乱角(2<i>θ</i>)が10°程度以下のもの(小角X線)はナノスケールの構造情報を含む。この小角X線を測定して1~100 nm程度の構造を評価できる。
特 長
・非破壊かつ迅速な測定が可能
・試料が空気中で測定できる
・溶液中の試料も測定できる
・試料形態を問わない
→燃料電池材料の実使用環境下での
ナノ構造解析が可能
仕 様
X線源: Cu Kα
出 力: 40 kV, 30 mA
光学系:3スリット・透過法
カメラ長:可変(最大700 mm)
検出器:X線光子計数型
2次元検出器
活用事例
触媒層中のPt触媒粒子の粒子径分析
燃料電池の発電性能支配因子の一つである触媒粒子径およびその分布を、触媒層を破壊することなく分析できる。燃料電池の使用前後での測定により劣化現象の解明にも有効。